目覚めのあとやリフレッシュタイムに欠かせないコーヒー。コンビニコーヒーが大流行中の昨今ですが、自宅でおいしいコーヒーを楽しんでみたいという方も多いのではないでしょうか。そんなときはまず、ドリップバッグのコーヒーからスタートしてみませんか。ドリップバッグであっても、本格的な一杯を楽しめるコーヒーの飲み方をレクチャーします。
まずは知っておこう。おいしいコーヒーを味わうための水選び
豆にこだわるのも大切ですが、実は水もコーヒーの風味に大きな影響を与えます。コーヒーを淹れるための水選びのポイントは、ずばりミネラル（マグネシウム）の含有量。
日本の水道水や国内生産のミネラルウォーターはミネラル（マグネシウム）含有量が比較的少ない軟水で、コーヒーの成分に大きな影響をおよぼさず、マイルドな味わいに仕上がります。一方で海外のミネラルウォーターにはミネラル（マグネシウム）が多く含まれており、飲み口にもやや癖があります。ミネラル含有量が多い水でコーヒーを淹れると苦味が強く引き立つため、お好みに合わせて選びましょう。
日本の水道水はおいしくて安全だといわれていますので、コーヒーを淹れるときの水は水道水でも十分です。とはいえ、カルキ臭（塩素臭）を感じるという方も少なくはありません。塩素の臭いは沸騰させることで軽減することができますが、浄水器などをつかってろ過しておくとさらにベターです。
また、コーヒーに使う水はある程度空気を含んでいる状態がベスト。沸かしすぎのお湯や再沸騰させたお湯だと空気が少なく、思うように香りが抽出できない場合がありますので、新しく用意するようにしたいですね。
まずはここから。おいしいコーヒーを飲むための準備をしよう
自分で豆を選び、ミルを使ってコーヒー豆を挽き、器具にこだわってゆっくりと淹れる一杯は格別なもの。ハンドドリップに使う器具は、コーヒーフィルターとドリッパー、サーバー、ポット、計量スプーンなどを用意するのが一般的ですが、器具を買い揃える必要があるとなると入門者には敷居の高さを感じるかもしれません。
大切なのは、自分でていねいに淹れてみること。挽きたての豆の香りにはかないませんが、まずはドリップバッグのコーヒーからはじめたってかまいません。
はじめに、コーヒーカップを温めておきましょう。コーヒーは、温度が低くなると香りや風味が落ちてしまいます。ささやかですが、淹れたあとの風味に影響する大切なひと手間です。
ドリップバッグをカップにセットしたら、いよいよコーヒーを淹れます。コーヒーを淹れるお湯の温度は90~95℃前後が理想的。一度沸騰させたあと、少し冷ましたぐらいの加減がベストです。勢いよく注ぐのではなく、小さく「の」の字を書くようにゆっくりと注ぎます。粉全体にお湯がいきわたるように少量ずつ注いだら、いったん手を止めて20秒ほど蒸らします。この蒸らしの工程をすることでコーヒー豆がよくふくらみ、豊かな香りが引き立つため、かならずやっておきましょう。
蒸らしを終えたら、コーヒーカップ一杯分まで少量ずつ残りのお湯を注ぎます。このときのポイントは、フィルターにお湯をかけないようにすることと、抽出し終えたら早めにドリップバックをひきあげること。たったこれだけのことですが、ポイントをおさえておくことでより風味を引き出すことができるのでぜひ覚えておきましょう。
ひと手間で風味が変わる面白さ。おうちコーヒーを楽しもう
インスタント感覚で楽しめるドリップバッグのコーヒーであっても、ちょっとした淹れ方の工夫で香りや風味を引き出すことができます。自宅でもおいしいコーヒーを楽しみたいけれど、器具を買い揃えるのは躊躇してしまう…という方も、まずはドリップバッグのコーヒーを楽しんでみるところからスタートしてみてはいかがでしょうか。
