初任者研修

介護職員初任者研修は、福祉の仕事を初めて行う人にとって必須の資格と言えます。3か月もあれば取得でき、試験の合格難易度も低く、介護初級者にはうってつけの資格です。そこで今回は介護資格の基本である初任者研修についてまとめていきます。

【1】初任者研修ってどんなものなの?
【2】取得すると良い点は?

【1】初任者研修ってどんなものなの?

はじめて介護の仕事をする場合、すぐに目につく資格に介護福祉士があると思います。しかし、福祉職の王道である介護福祉士には、受験資格に条件があり、3年以上の実務経験と実務者研修という研修受講が必須となっています。そこで介護士としての経験が浅い人は、介護福祉士を目指す前に初級レベルの資格として初任者研修を取得するのが良いと言えます。
介護士の仕事を2つに分けると、利用者の身の回りの世話である料理・選択・掃除などの生活援助と、利用者の身体的機能が低下しているために困難な食事・入浴・排泄などをサポートする身体介護があります。身体介護をする場合、資格が必須であるため、何かしらの介護資格を取得する必要があります。資格といっても、様々ありますが、初任者研修は、3か月ほどあれば取得可能であり、最も取りやすい資格です。

施設実習や試験はあるの?
以前はホームヘルパーという資格があり、2級を取得して現場で働くのが一般的でした。しかし、現在は制度が変更され、ヘルパー資格は廃止されて、代わりに介護士初級レベルの資格として初任者研修が誕生したのです。
ヘルパー2級は施設実習がある代わりに試験はありませんでしたが、初任者研修は施設実習がない代わりに試験があります。すべての講座を受講後、試験がありますが、受講内容をある程度理解しているかの確認のための試験であり、意図的に落とすための試験というものではありません。

【2】取得すると良い点は?

①介護知識が身につく
介護士として勤務するならば、資格は取得しておいた方が良いです。資格取得により、箔がつくといった面もありますが、やはり資格取得の過程で介護知識がつきますので、業務レベルを上げるためには勉強は必須です。特に福祉職未経験の方は介護知識があまりないため、取得しておいて全く損はありません。仕事をしながら、先輩から知識を教えてもらえることもありますが、業務中に教えてもらうには限界があります。やはり、体系的に一から学んでこそ、基礎を抑えられるという面もありますから、集中して学び、知識を蓄えると良いです。
②待遇がアップする
介護士の待遇アップは資格が物を言います。王道の介護福祉士を取得すれば給料が5千~1万円アップします。小さな資格だとしても、手当を付けてくれる職場もあります。何より、資格取得をすることで介護士として学んでいこうとする姿勢を職場にアピールできます。
③今後のキャリアアップの足掛かりとなる
アルバイトで介護士を始めても、資格取得をすると正社員にも声がかかりやすいです。また、現場の主任やリーダーなどの管理職を目指す方は介護福祉士が必須となることが多いですが、初任者研修を取得後、実務者研修を経て、さらに実務経験3年を積めば、介護福祉士の受験資格を得ることができます。現場で介護士としてキャリアを重ねていくならば、介護福祉士の資格を取得するのが良いですが、その第一歩として、初任者研修を取得するのが良いといえます。

福祉職の第一歩である初任者研修は、介護士を目指す人ならだれでも取得しておいて良い資格です。通信講座や短期集中講座、夜間講座など、研修受講にはいろいろな方法があります。働きながらでも、取得しやすいように工夫されています。無資格の方には、一度検討してみることをおススメします。